○患者等搬送事業に対する指導及び認定に関する要綱
平成13年10月22日
消防本部告示第1号
第1 目的
この要綱は、諏訪広域連合諏訪広域消防救急業務実施規程(平成12年諏訪広域連合訓令第16号。以下「規程」という。)第27条の2の規定に基づき、諏訪広域消防管轄区域内における民間の事業者により搬送用自動車等を用い、患者等の搬送業務を行う事業(以下「民間患者等搬送事業」という。)に対し、必要な指導を行うとともに、一定の基準に適合する者の認定を行うことにより患者等の生命及び身体の安全を図ることを目的とする。
第2 用語の定義
この要綱における用語の意義は、次に定めるところによる。
1 「患者等」とは、寝たきりの者及び車椅子又は寝台を必要とする身体障害者等健常者以外の者をいう。
2 「患者等搬送業務」とは、患者等を搬送するために必要な特別の構造又は設備を備えた自動車(以下「患者等搬送用自動車」という。)を使用し患者等を搬送する業務をいう。
3 「患者等搬送事業者」とは、民間患者等搬送業務を行う事業所(以下「患者等搬送事業所」という。)の経営者又は管理責任者をいう。
4 「認定事業者」とは、第5、1に定める認定を受けた患者等搬送事業者をいう。
5 「乗務員」とは、患者等搬送用自動車に乗務し、当該業務に従事する者をいう。
第3 指導
消防長は、管轄区域内の患者等搬送事業者に対し次の基準により必要な指導を行うものとする。
1 患者等搬送業務の制限
(1) 生命に危険があり又は症状が悪化すると認められ、緊急に医療機関又はその他の場所に搬送しなければならない患者等は、搬送の対象としないこと。
(2) 患者等搬送事業者は、事業の社会的責任を十分自覚し、関係法令を遵守すること。
(3) 患者等搬送事業所、患者等搬送用自動車その他これらに類するものに「救急隊と同等の緊急業務」を行っていると住民に誤解を与えるような表示はしないこと。
(4) 患者等搬送用自動車には、サイレン及び赤色灯など救急自動車と紛らわしい装備をしないこと。
2 応急手当の実施
患者等の搬送業務に当たっては、症状の悪化防止に万全の配慮を行い、搬送途上において症状が悪化し緊急やむを得ない場合は、必要な応急手当を実施すること。
3 消防機関への通報
患者等搬送事業者は、次のいずれかに該当した場合は、患者等の所在する場所、状態、既往症及び掛り付けの医療機関等の情報を消防機関に通報し、救急自動車を要請すること。
(1) 患者等の搬送依頼時の依頼内容及び症状の聴取結果から緊急に医療機関へ搬送することが必要であると判断した場合
(2) 患者等の搬送依頼があった場所に到着後、症状等から緊急に医療機関へ搬送することが必要であると判断した場合
(3) 患者等の搬送途上において、症状が悪化し、緊急に医療機関へ搬送することが必要であると判断した場合
4 乗務員の要件
乗務員は、年齢満18年以上の者で、次のいずれかに該当するものであること。
(1) 第4、1に定める消防機関が行う患者等搬送乗務員基礎講習を修了した者で、患者等搬送乗務員適任証又は患者等搬送乗務員適任証(車椅子専用)(別記様式第1号。以下「適任証」という。)の交付を受けたもの
(2) 次のアからウに該当する者で、適任証の交付を受けた者(以下「特例認定者」という。)
ア 消防法施行令(昭和36年政令第37号)第44条に定める救急業務に関する講習課程を修了したもの
イ 日本赤十字社が発行する救急法の適任証の資格を有する者で、第4、1に定める患者等搬送乗務員補完講習を受講し、消防長が知識及び技術等を有していると認めるもの
ウ 消防長が前ア及びイに掲げる者以上の知識及び技術を有していると認める者
5 適任証の携帯
乗務員は、適任証を携帯し業務を行うこと。
6 運行体制
(1) 乗務員は、患者等搬送用自動車1台につき2人以上とする。
(2) 次のいずれかに該当する場合は、乗務員を1人とすることができる。
ア 医師、看護婦(士)又は救命士が同乗する場合
イ 退院の場合
ウ 医師の指示によりあらかじめ決められている通院で、緊急に搬送する必要がない場合
エ 老人ホーム及び福祉施設への送迎の場合
オ 車椅子のみを固定できる患者等搬送用自動車(車椅子専用)の場合
7 知識及び技術の維持管理
(1) 乗務員には、患者等の安全搬送に関する知識及び技術の向上に努めさせること。
(2) 乗務員には、2年に1回以上、第4、1に定める患者等搬送乗務員再講習を受講させること。
8 患者等搬送用自動車の要件
患者等搬送用自動車は、次に掲げる構造及び設備を有するものとする。
(1) 十分な緩衝装置を有すること。
(2) 換気及び冷暖房装置を有するものであること。
(3) 乗務員が業務を実施するために必要なスペースを有するものであること。
(4) ストレッチャー及び車椅子等を確実に固定できる構造であること。
(5) ストレッチャーは、患者等固定用ベルトを有するものであること。
(6) 携帯が可能な通信機器等、緊急連絡に必要な機器を設置しているものであること。
(7) 車椅子専用自動車にあっては、車椅子を使用したまま確実に固定できる構造であること。
(8) 車椅子専用自動車にあっては、車椅子の昇降を容易にするための装置を備えていること。
9 患者等搬送用自動車の表示
患者等搬送用自動車の表示は、別図第1により行うこと。
10 積載資器材の種別
11 消毒の実施要領等
(1) 患者等搬送用自動車及び積載資器材の消毒は、次により行うこと。
ア 定期消毒 毎月1回以上
イ 使用後消毒 毎使用後
(2) 医師等から消毒について特別に指示があった場合は、指示に基づいた消毒を行うこと。
(3) 消毒の実施要領は、別表第2による。
12 消毒の表示
前11、(1)、アによる消毒を実施したときは、消毒実施記録票(別記様式第2号)に記録し、患者等搬送用自動車の内部の見やすい場所に表示しておくこと。
13 衛生及び安全管理
(1) 乗務員は、常に身体の清潔保持に努めること。
(2) 患者等搬送用自動車及び積載資器材等は、点検整備及び衛生管理に努め、清掃等を確実に行うこと。
(3) 患者等の搬送に当たっては、患者等及び同乗者に対し安全ベルトを着装させるなど、安全搬送のための措置を講ずること。
14 服装
乗務員は、患者等搬送業務にふさわしい服装とし、常に清潔保持に努めること。
第4 乗務員の講習及び適任証
1 講習の実施
消防長は、患者等搬送業務に必要な知識及び技術を乗務員に修得させるため、患者等搬送乗務員基礎講習(以下「基礎講習」という。)を必要に応じ、基礎講習修了者に対する患者等搬送乗務員再講習(以下「再講習」という。)を2年に1回以上及び第3、4、(2)、イの規定に該当する者に対する患者等搬送乗務員補完講習(以下「補完講習」という。)を随時実施するものとする。
2 講習の実施通知
講習の実施に当たっては、実施日時、実施場所、その他講習の実施に関する必要な事項を患者等搬送事業者に通知するものとする。
3 講習の実施基準等
(1) 前1の講習の実施基準については、別表第3による。
(2) 乗務員の講習の修了考査基準は、別表第4による。
4 講習の経費
講習に要する経費のうち、消防長が必要と認めるものについては、受講者の負担とする。
5 講師
基礎講習等の講師は、次のいずれかに該当する者の内から消防長が任命するものとする。
(1) 救急隊員として3年以上の実務経験を有し、消防長が適任と認めた者
(2) 消防大学校の救急科課程を修了した者で、消防長が適任と認めたもの
(3) 消防学校の救急科課程の教官として2年以上の経験を有し、消防長が適任と認めた者
(4) 前、(1)から(3)に掲げる者以上の知識及び経験を有すると消防長が認めた者
6 講習等に関する事務手続
講習等に関する事務処理手続きは、別表第5による。
7 適任証の交付
消防長は、前1の基礎講習を修了した者及び第3、4、(2)に規定する特例認定者に対して適任証を交付することができる。
8 適任証の交付手続
(1) 適任証の交付を受けようとする者は、適任証交付申請書(別記様式第3号)により消防長に申請するものとする。
(2) 消防長は、適任証を交付するときは、適任証交付簿(別記様式第4号)に登録しておくものとする。
9 適任証の有効期間
適任証の有効期間は2年間とする。ただし、前1の再講習を受けた者は、更に2年間有効とし、それ以降も同様とする。
10 適任証の再交付
(1) 適任証を亡失、滅失、破損又は汚損したときは、適任証再交付申請書(別記様式第5号)により再交付を申請することができる。
(2) 消防長は、再交付の申請があったときは申請内容を審査し、適任証再交付簿(別記様式第6号)を整理のうえ、適任証を再交付するものとする。
11 適任証の返納
(1) 適任証を交付した消防長は、乗務員が業務上ふさわしくない行為を行ったと認められたときは、適任証の返納を求めることができる。
(2) 消防長は、他の消防本部の消防長が交付した適任証を有する乗務員が業務上ふさわしくない行為を行ったときは、その旨を適任証を交付した消防長に通知するものとする。
12 講習の委託
前1の講習は、他の消防長と共同し、又は他の団体に委託して実施することができる。
第5 認定等
1 認定対象
認定対象となる患者等搬送事業者は、道路運送法(昭和26年法律第183号)に定める次のものとする。
(1) 一般乗用旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(2) 一般乗用(患者等輸送限定)旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(3) 一般貸切旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(4) 特定旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(5) 自家用有償旅客運送の登録を受けた者
2 認定の申請
(2) 認定に要する経費は、申請者の負担とする。
3 認定の再申請
認定を取り消された場合の認定再申請は、取消し事由が改善された日の翌日から起算して1月を経過しなければ、再申請をすることができない。
4 認定の審査
消防長は、前2で定める認定の申請を受理した場合は、次により認定の審査を行うものとする。
(1) 認定の審査は、認定審査基準表(別記様式第10号)に基づき、当該事業所に立入審査を行うものとする。
(2) 認定の審査は、当該申請を受理した日から1月以内に行い、その結果を認定(否認定)結果通知書(別記様式第11号)により申請者に通知するものとする。
5 認定証の交付等
消防長は、認定審査基準に適合し認定した患者等搬送事業者(以下「認定事業者」という。)に対し、認定証(別記様式第12号)、患者等搬送事業者認定マーク又は患者等搬送事業者認定マーク(車椅子専用)(別図第2)(以下「事業者認定マーク」という。)及び患者等搬送用自動車認定マーク又は患者等搬送用自動車認定マーク(車椅子専用)(別図第3)(以下「自動車認定マーク」という。)を交付するものとする。
(1) 消防長は、患者等搬送事業者を認定した場合は、患者等搬送事業者の認定調書(別記様式第13号)により県に報告するものとする。
(2) 消防長は、認定事業者の所在地及び名称等、必要と認められる事項を広報紙等に公表するとともに、認定(更新)事業者台帳(別記様式第14号)に登録しなければならない。
6 認定証の有効期間
認定証の有効期間は、認定を受けた日から起算して5年とする。
7 認定証の有効期間の更新
(1) 認定証の有効期限の更新を受けようとする者は、当該認定の期間の満了する1月前から当該認定期間の満了する日までの間に申請をするものとする。
(2) 認定証の有効期限更新手続きは、前2、前4及び前5までの規定を準用する。
8 認定証の再交付
(1) 認定事業者は、認定証を亡失、滅失、汚損又は破損したときは、患者等搬送事業認定証再交付申請書(別記様式第15号)により消防長に認定証等の再交付を申請するものとする。
(2) 消防長は、再交付の申請があったときは申請内容を審査し、認定証再交付簿(別記様式第16号)を整理の上、認定証を再交付するものとする。
9 認定証の掲示
(1) 事業者認定マークは、患者等搬送事業所に掲示するものとする。
(2) 自動車認定マークは、患者等搬送用自動車後面で運転者の視野を妨げない見やすい位置に貼付するものとする。
10 業務内容の変更
(1) 患者等搬送事業認定申請書の内容を変更した場合は、業務内容変更届(別記様式第17号)により消防長に届けるものとする。
(2) 消防長は、業務内容変更届に基づき、変更内容を確認後、認定事業者台帳を整理しておくものとする。
11 認定の取消等
(1) 消防長は、次のいずれかに該当するときは、認定を取り消すとともに広報紙等に公表することができる。
ア 別表第6の認定基準に適合しなくなったとき。
イ 別表第7の遵守義務の履行をしないとき。
ウ 業務の遂行に当たって、人身事故若しくは感染事故等重大な事故を発生させたとき。
エ 社会通念上、認定事業者としてふさわしくない行為又は事故を発生させたとき。
(2) 消防長は、前(1)の取消事案を確認したときは認定取消調書(別記様式第18号)に基づき審査を行い、取消しの可否を決定するものとする。
(3) 消防長は、前(2)により認定を取り消したときは、患者等搬送事業者に認定取消通知書(別記様式第19号)交付するとともに、速やかに患者等搬送事業所認定簿の当該事業所欄を抹消し、認定事業者台帳を整理するものとする。
12 認定証の返納等
(1) 認定事業者は、次のいずれかに該当するときは認定証、事業者認定マーク及び自動車認定マークを速やかに消防長に返納しなければならない。この場合において、消防長は、必要に応じ広報紙等に公表することができる。
ア 道路運送法に定めるところにより、国土交通大臣の免許等が取り消され又は失効したとき。
イ 認定事業者としての認定を取り消されたとき。
ウ 患者等搬送事業を廃止したとき。
エ 認定の更新申請をせず、認定の有効期限が満了したとき。
オ 認定証の再交付を受けた場合において、亡失した認定証を発見又は回復したとき。
(2) 消防長は、前(1)の認定証等の返納が行われない場合は、認定証等返納請求書(別記様式第20号)により認定証の返納を求めるものとする。
13 認定事業者の責務
(1) 認定事業者は、第3に定める指導基準を誠実に履行しなければならない。
(2) 認定事業者は、次のいずれかに該当するときは、その概要を速やかに消防長に通報するとともに特異事案発生報告書(別記様式第21号)により報告しなければならない。
ア 患者等搬送業務中に、患者等が死亡又は負傷したとき。
イ 患者等搬送業務中に、患者等搬送用自動車が交通事故等により業務に支障を生じたとき。
ウ 消防長が特に報告を必要と認めたとき。
エ その他患者等搬送事業に支障を及ぼす重大な事故を発生させたとき。
14 認定事業者の調査
消防長は、認定事業者に対し、次により指導等の履行状況について調査するものとする。
(1) 認定事業者の調査は、利用者の安全を維持するため患者等搬送事業調査表(別記様式第22号)により年1回以上実施しなければならない。
(2) 認定事業者の調査は、当該事業所に立入り、関係事項を調査しなければならない。
(3) 立入調査時においては、当該事業者の業務を妨害してはならない。
(4) 立入調査は、実施日時等を事前に連絡し、当該事業者の承諾を得なければならない。ただし、利用者の安全を害するおそれがあり、緊急に調査しなければならない場合は、この限りでない。
附則
この告示は、平成13年10月22日から施行する。
附則(平成25年3月11日告示第4号)
この告示は、平成25年3月11日から施行する。
附則(平成25年3月11日告示第5号)
この告示は、平成25年3月11日から施行する。
附則(平成27年3月27日告示第2号)
この告示は、平成27年4月1日から施行する。
附則(令和4年4月1日告示第18号)
この告示は、令和4年4月1日から施行する。
別表第1(第3、10関係)
1 患者等搬送用自動車積載資器材
分類 | 品名 |
呼吸管理用資器材 | バックバルブマスク ポケットマスク |
保温・搬送用資器材 | 敷物 保温用毛布 担架 まくら |
創傷等保護用資器材 | 三角巾 ガーゼ 包帯 タオル ばんそうこう |
消毒用資器材 | 噴霧消毒器 各種消毒薬 |
その他の資器材 | はさみ マスク ピンセット 手袋 膿盆 汚物入れ 体温計 ※AED |
「※」は任意の積載とする。
2 患者等搬送用自動車積載資器材(車椅子専用)
分類 | 品名 |
呼吸管理用資器材 | ※バックバルブマスク ポケットマスク |
保温・搬送用資器材 | ※敷物 保温用毛布 担架 ※まくら |
創傷等保護用資器材 | 三角巾 ガーゼ 包帯 タオル ばんそうこう |
消毒用資器材 | 噴霧消毒器 各種消毒薬 |
その他の資器材 | はさみ マスク ※ピンセット 手袋 膿盆 汚物入れ 体温計 ※AED |
「※」は任意の積載とする。
別表第2(第3、11関係)
消毒の実施要領
1 定期消毒
(1) 資器材
資器材等を消毒用薬剤により殺菌消毒を行うこと。
(2) 車両
水洗い、清拭及び消毒用薬剤噴霧による殺菌消毒の手順により、車内全般にわたって綿密に行うとともに、毛布及び日光消毒等適当な消毒を行うこと。
2 使用後消毒
(1) 乗務員
搬送業務終了後、手指及び口腔内の消毒を、次により実施すること。
ア 手指の消毒は、前腕部を含めて水道水により行い、血液や汚物等の付着がある場合は、特に入念に洗浄した後に、消毒用薬剤による殺菌消毒を行うものとすること。
イ 口腔内の消毒は、手指を洗浄した後、うがい薬等により行うこと。
(2) 資器材
搬送業務終了後、水道水による洗浄又は清拭等を行った後消毒用薬剤による殺菌消毒を行うこと。
(3) 車両
搬送業務終了後、汚染場所等を水洗いし清拭のうえ、消毒用薬剤噴霧による殺菌消毒の手順により行うこと。水洗いを避けなければならない場合は、清拭と消毒用薬剤噴霧による殺菌消毒を行うこと。また、特に血液や吐物等により汚染している箇所は、重点的に行うこと。
別表第3(第4、3関係)
講習の実施基準
1 基礎講習
課目 | 時間数 |
総論 | 1 |
観察要領及び応急処置 | 13 |
体位管理要領 | 2 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 2 |
消防機関との連携 | 2 |
搬送法 | 2 |
修了考査 | 2 |
合計 | 24 |
※ 課目の1時間は、45分とする。
基礎講習(車椅子専用)
課目 | 時間数 |
総論 | 1 |
観察要領及び応急処置 | 9 |
体位管理要領 | 1 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 2 |
消防機関との連携 | 1 |
搬送法 | 1 |
修了考査 | 1 |
合計 | 16 |
※ 課目の1時間は、45分とする。
2 再講習
課目 | 時間数 |
観察要領及び応急処置 | 2 |
体位管理要領 | 1 |
合計 | 3 |
3 補完講習基準
課目 | 時間数 |
総論、消防機関との連携要領 | 1 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 2 |
患者等の観察、心肺蘇生法等の応急処置 | 3 |
修了考査 | 1 |
合計 | 7 |
別表第4(第4、3関係)
乗務員の講習の修了考査実施基準
1 基礎講習
講習課目 | 配点 | 合格点 | |
実技 | 観察要領 | 20 | 16点以上 |
応急処置 | 40 | 32点以上 | |
筆記 | 総論、消防機関との連携 | 20 | 16点以上 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 20 | 16点以上 | |
合計 | 100 | 80点以上 | |
修了考査は、上記内容とし80点以上をもって合格とする。 |
2 補完講習
講習課目 | 配点 | 合格点 |
総論、消防機関との連携要領 | 20 | 16点以上 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 30 | 24点以上 |
患者等の観察、心肺蘇生法等の応急処置 | 50 | 40点以上 |
合計 | 100 | 80点以上 |
修了考査は、上記内容とし80点以上をもって合格とする。 |
別表第5(第4、6関係)
患者等搬送乗務員基礎講習等の事務手続き
1 患者等搬送乗務員基礎講習及び修了証の交付
(1) 受講申請
ア 受講者は、講習受講申請書(別記様式第23号)により、事業所の所在地を管轄する消防長に行う。
イ 前アの申請があったときは、記載事項を審査し、受付欄に受付印を押印し受理する。
(2) 受講票等の交付
消防長は、受講申請を受理したときは、講習受講票(別記様式第24号)に受講日時、受講場所等の必要事項を記載し、申請者に交付する。
(3) 講習受講(修了)者の整理
消防長は、講習受講申請書に基づき、基礎講習受講(修了)者名簿(別記様式第25号)を整理する。
(4) 患者等搬送乗務員基礎講習修了証の交付
消防長は、講習修了後、基礎講習受講(修了)者名簿を整理し、患者等搬送乗務員基礎講習受講者に修了証(別記様式第26号)を交付する。
(5) 交付簿の整理
消防長は、乗務員講習修了者交付簿(別記様式第27号)を作成し、整理保存する。
2 患者等搬送乗務員再講習
(1) 受講申請及び受講票等の交付
前1(1)、(2)の定めを準用する。
(2) 講習受講(修了)者の整理
消防長は、講習受講申請書に基づき、再講習受講(修了)者名簿(別記様式第28号)に記載し整理する。
(3) 講習受講(修了)者の整理
消防長は、患者等搬送乗務員再講習を修了した者の乗務員適任証の再講習受講欄に、講習を修了した旨を記載する。
(4) 交付簿の整理
消防長は、再講習受講(修了)者名簿により乗務員講習修了者交付簿を整理する。
3 特例認定者への適任証の交付
(1) 特例認定者申請
ア 特例認定者として適任証の交付を受けようとする者は、特例認定申請書(別記様式第29号)に特例認定者と認められる資格を証明するものを添え、事業所の所在地を管轄する消防長に行う。
イ 前(1)の申請があったときは、記載事項を審査し、受付欄に受付印を押印し受理する。
(2) 受講者名簿の整理
消防長は、申請書に基づき特例認定(否認定)者名簿(別記様式第30号)を整理する。
(3) 患者等搬送乗務員証の交付
消防長は、申請書及び資格を証明するものにより内容を審査し特例認定者と認めるときは、適任証を交付する。
(4) 交付簿の整理
消防長は、乗務員講習修了者交付簿を作成し、整理保存する。
別表第6(第5、11関係)
認定基準
1 乗務員は、年齢満18年以上の者で患者等搬送乗務員適任証の交付を受けているものであること。 2 患者等搬送用自動車は、次に掲げる構造及び設備を有するものであること。 (1) 十分な緩衝装置を有するものであること。 (2) 換気及び冷暖房の装置を有するものであること。 (3) 室内の高さは、業務を行うのに支障がないものであること。 (4) ストレッチャー及び車椅子等は、確実に固定できる構造であること。 (5) ストレッチャーは、患者等固定用ベルトを有していること。 (6) 自動車電話等、緊急連絡に必要な機器を設置しているものであること。 3 患者等搬送用自動車には、サイレン及び赤色灯の装備がなされていないこと。 4 患者等搬送用自動車の車体には、患者等搬送用自動車である旨の表示がなされていること。 5 患者等搬送用自動車には、応急手当に必要な資器材を備えていること。 6 消毒実施記録票が、患者等搬送用自動車の見やすい場所に表示されていること。 7 乗務員は、患者等搬送業務にふさわしい服装と、清潔が保たれていること。 8 道路運送法(昭和26年法律第183号)に定める国土交通大臣の免許等を取得していること。 |
別表第7(第5、11関係)
遵守義務
1 生命に危険があり又は症状が悪化すると認められ、緊急に医療機関その他の場所に搬送しなければならない患者は、搬送の対象としないこと。 2 患者等の搬送業務は、症状の悪化防止に万全の配慮をし、搬送途上において症状が悪化し、緊急やむを得ない場合は、必要な応急手当を実施すること。 3 次のいずれかに該当した場合は、患者等の場所、状態、既往症及び掛り付けの医療機関等を消防機関に通報し、救急自動車を要請すること。 (1) 患者等の搬送依頼時の依頼内容、症状聴取結果から緊急に医療機関へ搬送することが必要であると判断した場合。なお、この場合は併せて乗務員を派遣すること。 (2) 患者等の搬送依頼があった場所に到着後、症状から緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合 (3) 患者等の搬送途上において、症状が悪化し、緊急に医療機関に搬送する必要があると判断した場合 4 患者等搬送乗務員適任証を携帯し業務を行うこと。 5 患者等搬送用自動車及び積載資器材等は、適切に整備を行い、清潔に保つこと。 6 患者等の搬送に当たっては、患者等及び同乗者に対し安全ベルトを着装させるなど、安全搬送のための措置を講ずること。 7 乗務員に対し、患者等の安全搬送に関する知識及び技術の向上に努めさせること。 8 乗務員には、2年に1回以上、患者等搬送乗務員再講習を受けさせること。 9 患者等搬送用自動車及び積載資器材の消毒が、確実に実施されていること。 10 患者等搬送中において、次のいずれかに該当する事案を扱い又は発生させたときは、特定事案報告書(別記様式第31号)により消防長に報告すること。 (1) 患者等を搬送中に容態変化があり、応急措置を実施した場合 (2) 患者等を搬送中に容態変化があり、救急隊を要請し又は当初予定した収容先以外の医療機関等に収容した場合 (3) 感染症等他の患者等に強い影響を及ぼす感染症患者を扱った場合(事後に判明した場合も含む。) (4) 患者等を搬送中に交通事故を発生させた場合で、救急隊を要請し又は当初予定していた収容先以外の医療機関に収容した場合 |