○諏訪広域連合介護予防通所介護相当サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める要綱
平成29年3月25日
告示第11号
(趣旨)
第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第115条の45第1項第1号ロに規定する通所介護サービスのうち通所介護相当のサービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準について定めるものとする。
(1) 通所介護相当サービス 法第115条の45第1項第1号ロに規定する通所型サービスのうち地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号。以下「改正法」という。)第5条による改正前の法第8条の2第7項に規定する介護予防通所介護(第4条において「介護予防通所介護」という。)相当のものとしてこの要綱により定められるサービスをいう。
(2) 常勤換算方法 当該事業所の従業者の勤務延時間数を当該事業所において常勤の従業者が勤務すべき時間数で除することにより、当該事業所の従業者の員数を常勤の従業者の員数に換算する方法をいう。
(事業の一般原則)
第3条 通所介護相当サービスの事業を行う者(以下「事業者」という。)は、利用者(通所介護相当サービスを利用する者をいう。以下同じ。)の意志及び人格を尊重して、常に利用者の立場に立ったサービスの提供に努めなくてはならない。
2 事業者は、通所介護相当サービスの事業を運営するに当たっては、地域との結びつきを重視し、広域連合、市町村、他の事業者その他の保健医療サービス及び福祉サービスを提供する者との連携に努めなければならない。
3 事業者は、利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、必要な体制の整備を行うとともに、その従業者に対し、研修を実施するなどの措置を講じるよう努めなければならない。
4 事業者は、通所介護相当サービスを提供するに当たっては、法第118条の2第1項に規定する介護保険等関連情報その他必要な情報を活用し、適切かつ有効に行うよう努めなければならない。
(基本方針)
第4条 通所介護相当サービスの事業は、利用者が既に介護予防通所介護を利用しており、介護予防通所介護の利用の継続が必要な場合、多様なサービスの利用が難しい場合等に、集中的に生活機能の向上のトレーニングを行うことで改善及び維持が見込まれる場合に、利用者の状態等を踏まえながら、多様なサービスの利用を促進し、介護予防通所介護と同様のサービス及び生活機能の向上のための機能訓練を行うことにより、利用者の心身の機能の維持回復を図り、もって利用者の生活機能の維持又は向上を目指すものでなければならない。
(1) 生活相談員(利用者の生活の向上を図るため適切な相談、援助等を行う者をいう。以下同じ。) 通所介護相当サービスの提供日ごとに、通所介護相当サービスを提供している時間帯に生活相談員(専ら当該通所介護相当サービスの提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を当該通所介護相当サービスを提供している時間帯の時間数で除して得た数が1以上確保されるために必要と認められる数
(2) 看護師又は准看護師(以下「看護職員」という。) 通所介護相当サービスの単位ごとに、専ら当該通所介護相当サービスの提供に当たる看護職員が1以上確保されるために必要と認められる数
(3) 介護職員 通所介護相当サービスの単位ごとに、当該通所介護相当サービスを提供している時間帯に介護職員(専ら通所介護相当サービスの提供に当たる者に限る。)が勤務している時間帯の合計数を当該通所介護相当サービスを提供している時間数(次項において「提供単位時間数」という。)で除して得た数が利用者(当該事業者が指定通所介護事業者(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号。以下「指定居宅サービス等基準」という。)第93条第1項に規定する指定通所介護事業者をいう。以下同じ。)又は指定介護予防通所介護事業者(介護保険法施行規則等の一部を改正する省令(平成27年厚生労働省令第4号)第5条の規定による改正前の指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第35号。以下「旧指定介護予防サービス等基準」という。)第97条第1項に規定する指定介護予防通所介護事業者をいう。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、通所介護相当サービスの事業と指定通所介護(指定居宅サービス等基準第92条に規定する指定通所介護をいう。以下同じ。)の事業又は通所介護相当サービスの事業と指定介護予防通所介護(旧指定介護予防サービス等基準第96条に規定する指定介護予防通所介護をいう。)とが同一の事業所において一体的に運営されている場合にあっては、当該事業所における通所介護相当サービス事業及び指定通所介護の利用者又は通所介護相当サービス事業及び指定通所介護の利用者。以下この条において同じ。)の数が15人までの場合にあっては1以上、利用者の数が15人を超える場合にあっては、15人を超える部分の数を5で除して得た数に1を加えた数以上確保されるために必要と認められる数
(4) 機能訓練指導員 1以上
2 当該事業所の利用定員(当該事業所において同時に通所介護相当サービスの提供を受けることができる利用者の数の上限をいう。以下同じ。)が10人以下である場合にあっては、前項の規定にかかわらず、看護職員及び介護職員の員数を、通所介護相当サービスの単位ごとに、当該通所介護相当サービスを提供している時間帯に看護職員又は介護職員(いずれも専ら当該通所介護相当サービスの提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を提供単位時間数で除して得た数が1以上確保されるために必要と認められる数とすることができる。
5 前各項の通所介護相当サービスの単位は、通所介護相当サービスであってその提供が同時に1又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいう。
6 第1項第4号の機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の低下を防止するための訓練を行う能力を有する者とし、当該事業所の他の職務に従事することができるものとする。
8 事業者が指定通所介護事業者又は指定介護予防通所介護事業者の指定を併せて受け、かつ、通所介護相当サービスの事業と指定通所介護の事業又は通所介護相当サービスの事業と指定介護予防通所介護の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定居宅サービス等基準第93条第1項から第7項までに規定する人員に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(管理者)
第6条 事業者は、事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、事業所の管理上支障がない場合は、当該事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。
(設備、備品等)
第7条 事業所には、食堂、機能訓練室、静養室、相談室及び事務室を有するほか、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備並びに通所介護相当サービスの提供に必要なその他の設備及び備品等を備えなければならない。
(1) 食堂及び機能訓練室 次に掲げる基準
ア それぞれ必要な広さを有するものとし、その合計した面積は、3平方メートルに利用定員を乗じて得た面積以上とすること。
イ 食堂及び機能訓練室とが相互に効力を兼ねる場合であって食事の提供及び機能訓練の実施に支障がないときは、前項の規定にかかわらず、いずれかを設けないことができること。
(2) 相談室 遮蔽物の設置等により相談の内容が漏えいしないよう配慮されていること。
3 第1項に掲げる設備は、専ら通所介護相当サービスの事業の用に供するものでなければならない。ただし、利用者に対する通所介護相当サービスの提供に支障がない場合は、この限りでない。
4 事業者が指定通所介護事業者又は指定介護予防通所介護事業者の指定を併せて受け、かつ、通所介護相当サービスの事業と指定通所介護の事業又は通所介護相当サービスの事業と指定介護予防通所介護の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定居宅サービス等基準第95条第1項から第3項まで又は旧指定介護予防サービス等基準第97条第1項から第3項までに規定する設備に関する基準を満たすことをもって、前3項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(個別計画の作成)
第8条 事業所の管理者は、利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて、通所介護相当サービスの目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容、サービスの提供を行う期間等を記載した通所介護相当サービス個別計画を作成するものとする。
(内容及び手続の説明並びに同意)
第9条 事業者は、通所介護相当サービスの提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、次条に規定する重要事項に関する規程の概要、通所介護相当サービス従業者の勤務の体制その他利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該提供の開始について利用申込者の同意を得なければならない。
(重要事項に関する規程の概要)
第10条 事業者は、事業所ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程を定めておくものとする。
(1) 営業日及び営業時間
(2) 利用定員
(3) 通所介護相当サービスの利用料その他の費用
(4) 緊急時等における対応方法
(5) 非常災害対策
(提供拒否の禁止)
第11条 事業者は、正当な理由なく通所介護相当サービスの提供を拒んではならない。
(衛生管理等)
第12条 事業者は、利用者の使用する施設、設備、食器、飲用水等について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じなければならない。
2 事業者は、当該事業所において感染症が発生し、又はまん延しないように、次に掲げる措置を講じるよう努めなければならない。
(1) 事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置その他の情報通信機器(以下「テレビ電話装置等」という。)を活用して行うことができるものとする。)をおおむね6月に1回以上開催するとともに、その結果について、従業者に周知徹底を図ること。
(2) 事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための指針を整備すること。
(3) 事業所において、従業者に対し、感染症の予防及びまん延の防止のための研修及び訓練を定期的に実施すること。
(業務継続計画の策定等)
第12条の2 事業者は、感染症や非常災害の発生時において、利用者に対する通所介護相当の提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(以下この条において「業務継続計画」という。)を策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講じるよう努めなければならない。
2 事業者は、従業者に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施するよう努めなければならない。
3 事業者は、定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うものとする。
(秘密保持等)
第13条 事業所の従業者は、正当な理由なく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 事業者は、当該事業所の従業者であった者が、正当な理由なく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
3 事業者は、サービス担当者会議(指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第37号)第30条第9号に規定する担当者を招集して行う会議をいう。)等において、利用者の個人情報を用いる場合は当該利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならない。
(苦情への対応)
第14条 事業者は、提供した通所介護相当サービスに係る利用者及びその家族からの苦情に迅速にかつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
2 事業者は、前項の苦情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しなければならない。
3 事業者は、提供した通所介護相当サービスに関し、法第23条の規定により広域連合が行う文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は広域連合の職員からの質問若しくは照会に応じ、及び利用者からの苦情に関して広域連合が行う調査に協力するとともに、広域連合から指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4 事業所は、広域連合から求めがあった場合には、前項の改善の内容を広域連合へ報告しなければならない。
5 事業者は、提供した通所介護相当サービスに係る利用者からの苦情に関して国民健康保険団体連合会(国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第45条第5項に規定する国民健康保険団体連合会をいう。以下同じ。)が行う法第176条第1項第3号の調査に協力するとともに、国民健康保険団体連合会から同号の指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
6 事業者は、国民健康保険団体連合会から求めがあった場合には、前項の改善の内容を国民健康保険団体連合会に報告しなければならない。
(事故発生時の対応)
第15条 事業者は、利用者に対する通所介護相当サービスの提供により事故が発生した場合は、広域連合、当該利用者の家族、当該利用者に係る介護予防ケアマネジメントを行う地域包括支援センター等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して行った処置について記録しなければならない。
3 事業者は、利用者に対する通所介護相当サービスの提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。
(虐待の防止)
第15条の2 事業者は、虐待の発生又はその再発を防止するため、次に掲げる措置を講じるよう努めなければならない。
(1) 事業所における虐待の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、従業者に周知徹底を図ること。
(2) 事業所における虐待の防止のための指針を整備すること。
(3) 事業所において、従業者に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施すること。
(4) 前3号に掲げる措置を適切に実施するための担当者を置くこと。
(事業の廃止又は休止の届出及び便宜の提供))
第16条 事業者は、当該通所介護相当サービスの事業を廃止し、又は休止しようとするときは、その廃止又は休止の日の1月前までに、次に掲げる事項を広域連合長へ届け出なければならない。
(1) 廃止し、又は休止しようとする年月日
(2) 廃止し、又は休止しようとする理由
(3) 現に通所介護相当サービスを受けている者に対する措置
(4) 休止しようとする場合にあっては、休止の予定期間
2 事業者は、前項の規定による事業の廃止又は休止の届出をしたときは、当該届出の日の前1月以内に当該通所介護相当サービスを受けていた者であって、当該事業の廃止又は休止の日以後においても引き続き当該通所介護相当サービスに相当するサービスの提供を希望するものに対し、必要な通所介護相当サービス等が継続的に提供されるよう、介護予防ケアマネジメントを行う地域包括支援センター、他の通所介護相当サービス事業者その他の関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。
(通所介護相当サービスに要する費用の額の算定に関する基準)
第17条 通所介護相当サービスに要する費用の額は、諏訪広域連合介護予防・日常生活支援総合事業実施要綱(平成29年諏訪広域連合告示第8号)別表第2(同表中介護予防通所介護相当サービス費に係るものに限る。)により、算定するものとする。
(利用料等の受領)
第18条 事業者は、法定代理受領サービス(法第115条の45の3第3項の規定により第1号事業支給費が利用者に代わり当該事業者に支払われる場合の当該第1号事業支給費に係る通所介護相当サービスをいう。次項において同じ。)に該当する通所介護相当サービスを提供した際には、その利用者から利用料の一部として、当該通所介護相当サービスに係る第1号事業費基準額(改正法第5条の規定による改正前の法(以下「平成26年改正前法」という。)第8条の2第2項に規定する介護予防訪問介護又は同条第7項に規定する介護予防通所介護に係る平成26年改正前法第53条第2項第1号に規定する厚生労働大臣が定める基準の例により算定した費用の額をいう。次項において同じ。)から当該事業者に支払われる第1号事業支給費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2 事業者は、法定代理受領サービスに該当しない通所介護相当サービスを提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、通所介護相当サービスに係る第1号事業費基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3 事業者は、前2項の支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができる。
(1) 利用者の選定により通常の事業の実施地域外の地域に居住する利用者に対して行う送迎に要する費用
(2) 食事の提供に要する費用
(3) おむつ代
(4) 前3号に掲げるもののほか、通所介護相当サービスの提供において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの
4 前項第3号に掲げる費用については、居住、滞在及び宿泊並びに食事の提供に係る利用料等に関する指針(平成17年度厚生労働省告示第419号)の規定を準用する。
5 事業者は、第3項各号に掲げる費用の額に係るサービスに当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、利用者の同意を得なければならない。
(委任)
第19条 この告示に定めるもののほか、当該サービスの基準に関し必要な事項については、広域連合長が別に定める。
附則
この告示は、平成29年4月1日から施行する。
附則(令和4年4月1日告示第12号)
この告示は、令和4年4月1日から施行する。